行政書士資格試験



試験対策 行政法

行政書士試験の法令科目には行政法がありますが、行政法という名前の法律は存在しません。行政法とは、国家の組織や作用に関する多くの各種の法律等の総称であり、行政書士試験で出題される行政法には、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法等があります。法律初学者の方などの基礎的な学習方法としては、初めからいきなり条文を読み込むよりも、テキストと過去問題集を使った学習が効果的です。先ず、市販されている行政書士試験用の行政法のテキストを理解できなくてもよいので、一度軽く目を通して全体像を把握してから過去問題集を解いて、その後、テキストを完全に理解しながら読んで、再び過去問題集を繰り返し解いていきます。ここで気をつけなければいけないのは、過去問題集を解く際に、消去法などで曖昧に解答を導き出すのではなく、選択問題の1肢ごとにどこが間違いであるのかを答えられるようにして、間違った所や解らないところは、テキスト等で確認をするなどして曖昧な部分を残さないようにすることです。
資格試験では、出題傾向を知るために、理解を深めるためにも過去問題集を解くということは大切なのですが、行政書士試験は、年々難易度が少しずつ上昇しているため旧試験の過去の問題と難易度にズレが生じてきています。市販されている行政書士試験用のテキストや過去問題集は、基礎的な学習には良いかもしれませんが、合格水準に到達するためには、もう少し難易度の高い教材を使用する必要があります。そこで、ある程度基礎知識のある上級者向けの学習には、市販されている国家公務員U種、国家公務員上級や新司法試験対策用の行政法のテキストと過去問題集を使用します。新司法試験というと難しそうに聞こえますが、行政法に関しては、現行の行政書士試験に出題されている問題とそれほどレベルに差はありません。先ずテキストを読んで過去問題集を解き、間違えた所や曖昧な部分をテキストで確認して、仕上げに行政手続法や地方自治法等、各種行政法の条文を直接読み込みます。記述式対策については、テキストや問題集等がきちんと理解できていれば、十分対応できると思いますが、余裕のある方は、市販されている記述式問題集等を解いてみると良いかもしれません。試験直前期には、予想問題集や、試験時間に慣れるためにも各種専門学校が実施している模擬試験の受験が効果的です。